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高血圧とは。原因・治療

★高血圧とは。

 ★高血圧(こうけつあつ、Hypertension、高血圧症)とは、診察室で測定した血圧が140/90mmHg以上、 あるいは家庭で測定した血圧が135/85mmHgを越えて高くなることを指します。

年齢や病気により目標血圧は異なりますが、日本では、 血圧の基準として日本高血圧学会による「高血圧治療ガイドライン」が用いられています。

年齢が高いほど高血圧である人の割合が高く、人口の高齢化に伴い、 高血圧患者数は増加することが予想されます
 
高血圧自体の自覚症状は何もないことが多いが、 虚血性心疾患、脳卒中、腎不全などの発症原因となるので臨床的には重大な状態である。


高血圧の診断基準 日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン」が新しくなりました。 自分の血圧がどのレベルかを知っておきましょう。

成人における血圧値の分類(mmHg)  
  収縮期血圧 (最高血圧) 拡張期血圧 (最低血圧) 

・正常血圧          <120 かつ <80 
・正常高値血圧 120~129 かつ/または <80
・高値血圧         130~139 かつ/または 80~89 
・I度高血圧       140~159 かつ/または 90~99
・II度高血圧      160~179 かつ/または 100~109 
・III度高血圧     ≧180 かつ/または ≧110
・(孤立性)収縮期高血圧 ≧140 かつ <90 

★原因

  高血圧はその原因により、本態性高血圧と二次性高血圧に分けられます。 本態性高血圧の原因 一般的に、高血圧は本態性高血圧のことを指し、日本人の高血圧の大半はこちらに分類されます。

本態性高血圧

本態性高血圧の原因は、はっきりとわかっていません。

リスク因子としては、 塩分の過剰摂取、肥満、運動不足、ストレス、喫煙といった生活習慣、加齢、遺伝的な要因 などが関連しているといわれています。

二次性高血圧

二次性高血圧の原因 二次性高血圧とは、何らかの病気が原因となって起こる高血圧のことです。

二次性高血圧の原因には、腎実質性高血圧、腎血管性高血圧、 内分泌性高血圧(原発性アルドステロン症、クッシング症候群、褐色細胞腫など)、 睡眠時無呼吸症候群、遺伝性高血圧、薬剤誘発性高血圧などがあります。

二次性高血圧 二次性高血圧 明らかな原因疾患があって生じる高血圧をいい、以下のような疾患が原因となる。

原因によっては外科手術などにより原疾患の治療を行えば完治する。

1.大動脈縮窄症 先天性疾患

 2.腎血管性高血圧 腎動脈の狭窄があり、血流量の減った腎でレニンの分泌が亢進することで起きる。

3.腎実質性高血圧 腎糸球体の障害により起こる。

4.原発性アルドステロン症 (primary aldosteronism; PA) 副腎皮 質の腫瘍からアルドステロンが過剰に分泌されるため起こる。

 5.偽性アルドステロン症 グリチルリチン酸により、11-βHSD2活性が抑制され、 コルチゾール代謝の阻害→コルチゾールの残存→ミネラルコルチコイド受容体刺激となる。

6.Apparent Mineralocorticoid Excess症候群(AME症候群)
11-βHSDの異常からおこる常染色体劣性遺伝疾患。

7.Liddle症候群 低カリウム血症、代謝性アルカローシスを来す常染色体優性の遺伝性高血圧症。 Epethelial Sodium Channel; ENaCの異常から生じる。

8.クッシング症候群 副腎皮質の腫瘍からコルチゾールが過剰に分泌されるため起こる。

9.褐色細胞腫 副腎髄質や神経節の腫瘍からアドレナリンまたはノルアドレナリンが 過剰に分泌されるため起こる 。

10.高安動脈炎 膠原病の一つ。

★症状

高血圧に特有の症状は、ほとんどありません。
血圧が高度に上昇した場合、頭痛や視力の低下、吐き気といった症状を伴うことがあります。

また、気づかないうちに進行し、脳卒中や心筋梗塞などの合併症を引き起こすこともあります。

★検査・診断

血圧の測定方法には、診察室で測定する診察室血圧と、 診察室以外の場所(持ち運びができる自動血圧計を用いたり、自宅などで測定したりする) で測定する診察室外血圧の2種類があります。

診察室血圧と診察室外血圧に大きな差がある場合には、診察室外血圧を優先します。

高血圧と診断された患者さんのうち、主に以下のような特徴がみられたら、 二次性高血圧であるかどうかを確認するスクリーニングを行います。

・30歳以下での発症、50歳以上での急な発症や短期間での血圧上昇 ・収縮期血圧180mmHg以上または拡張期血圧110mmHg 以上 ・降圧薬を服用しているにも関わらず血圧が下がらない 主な検査としては、尿検査、血液検査による 各種ホルモン、クレアチニン、電解質、血糖値の測定、腹部の超音波検査やCT検査などが挙げられます。

★治療

 高血圧治療の目的は、高血圧が続くことによって起こる脳卒中・心筋梗塞などの合併症の発症、進行を防ぐことです。

高血圧の治療は、生活習慣の改善と薬物治療の2つによって行われます。

生活習慣の改善

 まずは、高血圧に関与している塩分の過剰摂取、肥満、運動不足、ストレス、喫煙など生活習慣を 改善します。

  生活習慣の改善では、たとえば、以下のようなことが推奨されます。 ・塩分は6g/日未満に控えましょう。

・野菜や果物を積極的にとり、コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を控えます。 ただし、 野菜や果物の積極的な摂取は、重症の腎障害をお持ちの方には推奨されません。

また果物は摂取カロリーの増加につながることもあるので、糖尿病の方には推奨されません。

・適正体重を維持することが推奨されます。

・毎日30分以上を目標に、定期的に有酸素運動療法を行うよう指導されることがあります。 ・アルコールを控えましょう。

 ・禁煙しましょう。 薬物治療 生活習慣の改善で血圧が下がらない場合、薬物治療を行います。

飲酒の制限(節酒) 酒の摂取では一時的な血管拡張により降圧するが、飲酒習慣は血圧を上昇させることはよく知られている。

毎日の飲酒習慣は 10歳の加齢に相当する血圧値を示す。

降圧効果は1 – 2週間以内に現れる。

大量飲酒者は急に飲酒の制限を行うと血圧上昇をすことがあるが、 飲酒制限の継続により数日後から血圧は下がる。

エタノール換算量は、男性が20 – 30ml/日(日本酒換算1合前後)、女性が10 – 20ml/日、 これ以下にするべきである。

疫学研究から寒冷が血圧を上げることが示され、季節では冬季に血圧が高い。

高血圧患者では冬季の寒冷刺激を緩和するために、トイレや浴室などの暖房も望まれる。

入浴は熱すぎる風呂、冷水浴、サウナは避けるべきである。

便秘に伴う排便時のいきみは、血圧を上昇させるので避ける。

薬物治療

 薬物治療では、降圧薬と呼ばれる血圧を下げる薬を用います。
複数の降圧薬を時に組み合わせて使うことで、目標血圧を達成します。

原因となる病気の治療 二次性高血圧であった場合、その原因となる病気によって治療方法はさまざまです。

病気の治療によって原因を取り除くことで、血圧が下がる場合もあります。

たとえば、内分泌性高血圧は、腎臓のそばにある副腎に腫瘍ができ、 ホルモンが過剰に分泌されることで起こります。
この場合は手術を行うことにより、 治癒を目指すことが可能です。

また、腎血管性高血圧症は、腎動脈が狭くなり、腎臓へ行く血液が少なくなることで起こります。

主に若い人にみられるような線維筋性異形成によって腎動脈が狭くなっている場合には、 カテーテル治療で血管の狭くなった部分を広げることで、高血圧が改善されることもあります。

薬物療法(降圧薬)近年は大規模臨床試験がいくつも出そろい、 高血圧治療指針(ガイドライン)では科学的根拠に基づいた降圧薬の選択を推奨している。
日本では依然として主治医の裁量ではある。

1.Ca受容体拮抗薬は副作用が少なく血圧を大きく下げるため、多くの場合で有用である。

エビデンスが豊富で、危険因子として特に比重の高い脳出血は、同剤の開発前後で明らかに減少している。

虚血性心疾患においても、日本人では冠攣縮型狭心症の関与が大きく、Ca受容体拮抗薬が有効である。

2.降圧利尿薬は廉価であるが、耐糖能の悪化や尿酸値上昇、 低カリウム血症といった副作用により、敬遠する医師が多かった。

しかし多くの臨床試験によってACE阻害薬、 アンジオテンシンII受容体拮抗薬などの最近の高価な降圧薬と同等か、 それ以上の脳卒中、心筋梗塞予防、心不全改善、腎保護効果が明らかになっており、 最近見直され処方する医師が増えている。

3.日本の医療は国民皆保険でありコストを考える必要はあまりないため、 たとえリスクの低い患者であっても最初から高価で切れ味の良いACE阻害薬やAII拮抗薬から始めても良いが、 降圧利尿薬の選択をいつも考慮する。

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